GTL燃料

施工日誌

こんにちは。

解体工事現場で稼働する重機の燃料は軽油を使用するのですが、大型解体機が数機も稼働すると使用する燃料も膨大な量となります。

重機が稼働すればCO2を排出しますので環境負荷がかかります。

かと言って車に乗らない、重機は使用しないとまではなかなか難しい所ですが、

少しでもマシになればと思います。

今回弊社施工現場で稼働する重機に対して、軽油ではなくGTL燃料を試験的に導入いたしました。

まずGTL燃料とはなんなのか?

給油中

下記Wikipedia引用

*概要*

炭素数が1個から数個程度と少ない炭化水素ガスを原料として、一度、フィッシャー・トロプシュ反応(FT反応)によって、最大100個以上も炭素が繋がった大きな炭化水素分子を合成してから、水素化分解工程によって、炭素数が11-15程度の灯油や軽油を製造する技術である。

狭義には、炭素数が1個のメタンガスを主成分とする天然ガスを原料として、FT反応を経て最終的に灯油、または軽油を合成する技術を指し、広義には、原料は天然ガスに限定せず炭化水素ガスからやはりFT反応を経て最終的に液体燃料や固形のワックスを合成する技術を指す[1]。ッシャー・トロプシュ法製造油

フィッシャー・トロプシュ法は天然ガス(メタン)、石炭、バイオマスを一酸化炭素と水素の混合ガスに転化して、石油を化学合成するのに広く使われる方法である。

  • GTLGas TLiquid = ガス液化油)
  • CTLCoal TLiquid = 石炭液化油)
  • BTLBiomass TLiquid = バイオマス液化油)

1バーレルあたり30ドルから60ドルと言われており、2008年以降は原油価格の高騰により、採算点を突破した。

この技術により製造された製品は「GTL燃料」と呼ばれており、かつては「人造石油」などと呼ばれていた。また、この技術により製造された軽油や灯油は、「合成軽油」、「合成灯油」、「FTD (Fischer-Tropsch Diesel) 燃料」などと呼ばれることがある。ガソリンのような軽質燃料油の製造例もある。燃料以外ではFT合成で得られたワックスを水素分解・異性化・脱蝋し製造した潤滑油基油をGTL基油などと呼ぶこともある。

メリット

  • 原油よりも可採年数が長いとされ、産出国が一部の地域に限られない天然ガスを利用するため、長期の安定供給が可能とみられている
  • 氷点下162℃の低温で取り扱う液化天然ガス (LNG) とは異なり、常温での流通と使用が可能である
  • ガスに比べエネルギー密度が高くなるため輸送コストが抑えられ、車輌等の燃料としても使用しやすい
  • 原油から精製した燃料油につきものの硫黄分や芳香族炭化水素、重金属などを含まないため燃焼時の排気がクリーンで、排ガスの処理設備が簡単になる。

デメリット

  • GTLへの変換時に少なくないエネルギーの損失があり、現状での製造時のエネルギー効率は6割程とされており4割程の損失が生じる
  • 製造時のCO2排出量が多い

製造工程は主に3つからなる。

  1. 水蒸気改質工程:天然ガスのような原料ガスを一度、合成ガス(一酸化炭素と水素)に転換する。
  2. FT合成工程:フィッシャー・トロプシュ法によって炭素同士をチェーン状に繋ぐ。
  3. 水素化分解蒸留工程:長い炭素のチェーンを水素化によって必要な長さに切断し、断片を蒸留によって長さごとに分ける

最終製品を作り出す最後の水素化処理工程はGTL分野においてアップグレーディングと呼称される。

環境への影響

クリーン燃料GTL技術により精製した石油製品は、無色、無臭で、軽油灯油の代替品として使用可能である。原料となる天然ガスのような天然資源に元々含まれている硫黄芳香族などの不純物は、GTLを使った製造過程で排出されるが、これらを捕集することは可能である。製造されたGTL製品は結果として精製されて大気汚染の原因となるこれらの不純物がほとんど含まないために、燃焼によって生じるばい塵硫黄酸化物などは少なくなる[2]。CO2の増加GTL製造工程の各工程の反応は吸熱反応であり反応をさせるために熱エネルギーが必要である。このエネルギーは原料の天然ガスの一部を使い燃焼させることで得られている。この燃焼で、製造に投入された全天然ガスのうち何割かは消費されてしまう。製造に投入される前の全天然ガスが本来持っていた熱量の3割が失われる。またこの燃焼によりCO2が発生してしまう。つまり、天然ガスをそのままの形で利用せずにGTLにして液体化させると、製造のために熱エネルギー源を必要とし、熱エネルギーを天然ガスの燃焼により得ようとすると、燃焼によりCO2が発生し、GTL燃料として利用する前にすで環境への負荷を与えていることになる。当然天然ガスも圧縮冷却してLNGにするためにエネルギーを必要とし、その時にもCO2が発生してしまっているが、燃料として利用する前の製造時のCO2の発生量を比較するとLNGよりもGTLが大きい。また軽油と比較しても製造時のCO2の発生量が大きい。このため、今後GTLの生産増加が起きれば環境問題となると危惧されている[2]。原子力石炭/ガス液化熱産生時のCO2排出が0ないし極めて少ない、超高温原子炉の核熱をGTL/CTL製造時の熱源として利用するアイディアが提案・検討されている[3]

1937年(昭和12年)には人造石油製造事業法(昭和12年法律第52号)が制定され、1940年(昭和15年)に福岡県大牟田北海道滝川にGTL工場(北海道人造石油)が建設された。同工場では、ガソリン、軽油及びワックスが生産されたが、生産量は戦時下の需要を満たす規模とはならなかった。大牟田の工場は1945年(昭和20年)に爆撃破壊され、その他の工場も建設途中で爆撃されるなど完成には至らなかった。滝川の工場は終戦後数年間操業を続けたが、採算性に乏しく、1952年(昭和27年)に経営破綻した。(GTL/CTLの生産コストは1バーレル30ドル、販売価格50ドルでないと採算に乗らない。2012年の原油価格は1バーレル100ドルまで上昇したが、当時は1バーレル4ドルであった)

この他、中央アジアトルクメニスタンでは世界第4位の埋蔵量を誇る天然ガスをもとに、単なる産ガス国ではなく、天然ガス由来の高付加価値製品の輸出国となることを目指しており、2019年に国営のトルクメンガスが年産60万トンのガソリン製造プラントを竣工させている。

GTL燃料使用重機

そしてすでに今年の3月から都内で初めてGTL燃料の使用が開始されている様です。

伊藤忠エネクス株式会社

戸田建設株式会社旧本社ビルの解体工事現場で使用していて、現在も施工中の様です。

伊藤忠エネクス株式会社 HP

まだ勉強不足で恐縮ですが使用感想は下記の通りです!

・軽油税1L当たり32.1円の非課税(ナンバープレートのない行動を走行しない車両扱い)

・CO2排出量が軽油対比で8.5%削減できる

軽油税非課税はコスト的に大変魅力的です!

まだ試験的に導入して間もないのでわからない事も多いですが、

また近況をUPしていきたいと思います!!

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