前回の続編です。
こちらはSRC破砕機で通常の破砕機よりカッター刃が長く、鉄骨の切断に適しています。
SRC造は表面に鉄筋コンクリート(RC)で内部に鉄骨(S)という構造です。
前回ブログしたオオスミFE1000Gとの併用を計画しました。
大きな理由ですが。。
・SRC造高強度コンクリートの為
・延べ床面積8.800㎡と膨大であること
・アタッチメントのダメージを低減する為
・作業効率向上の為
・ガス切断作業による危険有害作業の低減
以上を考慮しました。
装着する重機は、HITACHI ZAXIS350LCK-6B
35tクラス(1.2㎥級)です!
〜前回ブログのおさらい〜
施工場所:都内某所
構造:SRC造高強度コンクリート
延べ床面積:約8.800㎡
いざ躯体解体へ!
まず、ZAXIS350に装着したSDSでRC部分の皮をむき、内部の鉄骨を露出させます。
鉄骨が露出したらZAXIS480に装着しているFE1000Gで鉄骨の切断。
この繰り返しで作業効率向上を狙います。
上記がFE1000Gで切断した鉄骨です。
こんな分厚い鉄骨が。。。
素晴らしい切れ味。。
ガス切断は未使用ですので、危険作業を低減する結果も期待できました!
解体機のアタッチメントは切れば切るほど切れ味が低下します。
これは一般的なハサミと一緒で摩耗して当たりが悪くなるからと言えます。
FE1000Gでもコンクリートがついた状態でも噛める(解体業界で言う切断という意味でございます)のですが、その分ダメージを負いますので、コンクリートの皮むき(内部鉄骨を露出させること)はSDSで、
鉄骨の切断はFE1000Gで、
と使い分けることによって、双方がより長持ちし、さらに作業効率向上という結果を生みました。
これだけ強固な構造でさらに8.800㎡と膨大な解体現場ですので、アタッチメントがもたないのですが、
上物の最後までツースの肉盛り、刃の反転を行わずに施工できました。
よく、「解体屋さんは建物を簡単に壊すのね」
と言われますが、そんなことありません。。。
地震大国日本の建物は本当に頑丈で簡単に壊せるわけではないのですが、
建機メーカーさんや解体機メーカーさん、解体業者が日々勉強し、より良い
製品の開発や施工手順や工法によりだと思います!
次回へ続く